小中学校の国語の教科書に掲載されている物語や随筆など約400冊を集めた企画展「教科書で出会える あのお話 このお話」が、青森県八戸市糠塚の市立図書館で1日から始まった。29日まで。
「こどもの読書週間」(4月23~5月12日)にちなんだもの。館内の一角に、「小学1年生」「中学1年生」「小学2~中学3年生」と三つのコーナーがあり、各学年の国語の教科書と、教科書の中に教材として取り上げられた本、参考用として名前が掲載された本が、約100冊並べられている。
展示分以外にも300冊ほどあり、いずれも借りることが出来る。教科書は八戸市内で使われている光村図書版だ。
「教科書掲載の本を集めて展示するアイデアは以前からあった」と同館司書の今野結実さん。今回、小1~中3と9学年分の教科書からの関連書籍を選び出したら「『国語』だけだったのに400冊にもなった」と驚く。
図書館で働く30~40代のスタッフたちが子どもの頃に見たことのある「ぐりとぐら」のような本もあれば、中1の教科書には池上彰さんの「なぜ僕らは働くのか」があった。「いまは、こういう本が教科書に載るんだな……と。キャリア教育なんでしょうか、世代のギャップを感じました」と今野さん。最近の教科書にはQRコードも掲載されており、「関連情報にも飛べるようにもなっています」。
子どもが読書の幅を広げるのにも役立つが、大人にもいろいろな発見が期待できるので、親子での来館も推奨する。
「こどもの読書週間」は1959年に始まった。2001年に公布・施行された「子ども読書活動推進法」が、4月23日を「子ども読書の日」としたこともあり、「こどもの日」を挟むこの時期には、各地で様々な読書イベントが開かれるという。